早起き習慣で、幸せ物質セロトニンが分泌されるってホント?

睡眠について20~79歳の男女8000人近くを対象にしたあるアンケートでは、なんとその40%の人が不眠症の疑いがあるという結果がでました。単純にいって、成人以上の日本人の3人に1人が不眠に悩んでいるということになります。

不眠症の原因の一つとしてあげられるのが、脳内物質セロトニンの不足です。セロトニンとは、神経伝達物質で、ノルアドレナリン・ドーパミンとともに脳の三大ホルモンのひとつとされています。

セロトニンの働きとしては、ストレスによる脳の疲れを防ぐことや、精神を安定させること、集中力をあげることなどなどがあります。別名幸せ物質といわれるだけあって、セロトニンが多く分泌されればそれだけ、人は幸せを感じることが出来るのです。

いうまでもなく不眠症になる人は、明日への心配や、不安感を強く持っている人が多くいます。幸せ物質セロトニンが不足していることが、その不安感を強めて不眠に繋がっている可能性もあります。

では、このセロトニンを増やすにはどうすれば良いのでしょうか?意外に簡単で驚くでしょうが、朝の一定の時間、太陽の光を浴びる。これだけです。日光を浴びるだけで、セロトニンは分泌を活性化させます。

さらに、リズム運動(ウォーキング、ストレッチ、体操など)も行えば、さらにセロトニンの分泌はUPします。サプリメントなどからは、残念ながら摂取できないセロトニンですが、食事からは摂れます。

バナナ・アーモンド・大豆・そば、などにはセロトニンを活性化する物質が入っているといわれます。つまり、早起きをして、朝日を浴びながらリズム運動をする。その後、セロトニンを含んだ食事を摂取する。これを行なえば、幸せ物質セロトニンは活性化されます。

セロトニンは、脳の神経伝達物質で、幸せを感じるための心の落ち着きをもたらすことから、うつ病などにも効果があるといわれます。また、過度な欲求なども抑える働きがあることから、食べ過ぎなどにも効果があります。

ちなみに眠さを誘う物質メラトニンとは異なり、このセロトニンは睡眠中はほとんど出ません。何度も言うようですが、目覚めて朝日を浴びることで、どんどん出てくるのです。

そう考えると、朝型の人にポジティブな人が多いのもこの脳内物質と無関係ではないのでしょう。人生を変えるような幸せな感覚、心の安定感を得るためには、早起きを習慣化して、セロトニンを多く出すことが必須なのです。

ちなみに、脳内三大ホルモンは、他にドーパミンとノルアドレナリンがあります。ドーパミンは、簡単に言えば快感欲求です。これがあるから、人間は成功のために努力するといわれています。ノルアドレナリンは、別名、怒りホルモンとも呼ばれます。

これは、ノルアドレナリンが危機管理をつかさどるからです。我々は、何か危ないことが起った時、精神を緊張させて、慎重に振る舞うように促したり、怒りによって相手を威嚇して危機を回避したりします。このノルアドレナリンがあることで、人類はここまで生き延びてきたともいわれます。

そして、ここでも幸せ物質セロトニンが別の働きがあります。ドーパミンとノルアドレナリンの二つをバランスよくコントロールするのがセロトニンなのです。

このように、沢山の役割を担っているセロトニンですが、その分泌方法は、早起きをして朝日を浴びるというシンプルなもの。その役割を意識しながら、是非、明日から実行してみてください!